ラーニングフルエイジング プロジェクト - 高齢化社会に向けた学びの可能性

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baloon書籍

「『ラーニングフルエイジング』とは何か-超高齢社会における学びの可能性-」
2017年3月、ミネルヴァ書房より刊行

現在、日本の平均寿命は世界一の水準にあります。そして、少子化により、歴史上経験したことのない速さで超高齢社会を迎えつつあります。

本プロジェクトでは、エイジング(個人の加齢、社会の高齢化)に関する諸問題を、生涯学習の課題として捉え、研究・実践を行うことを目的としています。

「超高齢社会」を「高齢者の問題」として捉えてしまうと、取り組むべき課題がわかりにくくなってしまうのではないでしょうか。本プロジェクトでは、人間を死ぬまで学び続ける存在として捉え、揺りかごから墓場まで学び続ける社会について、生涯学習と他領域とのクロスオーバーで研究・実践を進めます。

多世代が共生すること、一人でいるより誰かといることが沢山の学びを生み出すエンジンになる。学び溢れる「ラーニングフルな社会」を創るというビジョンに向け、真摯に取り組んでいけたらと考えています。

baloon執筆者紹介

編著者

森玲奈 Reina Mori
帝京大学高等教育開発センター講師/東京大学大学院情報学環客員研究員

東京大学大学院学際情報学府博士課程満期退学。東京大学大学院情報学環特任助教を経て現職。博士(学際情報学)。学び続ける人とそれを包み込む社会に関心を持ち、ワークショップ・カフェイベント・PBLの研究を中心に、生涯学習に関する研究と実践を続けている。主な著作は『ワークショップデザインにおける熟達と実践者の育成』(単著、ひつじ書房)など

個人HP:http://harinezuminomori.net

執筆者

岩瀬哲 Satoru Iwase
東京大学医科学研究所附属病院緩和医療科 特任講師

1994年埼玉医科大学卒業。埼玉医科大学総合医療センター外科、東京大学医学部附属病院緩和ケア診療部を経て、2012年10月より現職。「緩和医療学」が専門。東大医科学研究所でC3PO(Comprehensive Cancer Care, Patient Oriented) の提供を目指す。Rドーキンスの「利己的な遺伝子」に影響を受け、「進化医学」も標榜。日本緩和医療学会暫定指導医、NPO法人キャンサーネットジャパン理事長。

大武美保子 Mihoko Otake
千葉大学大学院工学研究科人工システム科学専攻 准教授

1998年東京大学工学部卒業、2003年東京大学大学院工学系研究科修了、博士(工学)。東京大学特任助手、講師、助教授、准教授を経て、2012年より現職。認知症の祖母との会話をきっかけに、双方向会話による認知症予防研究に取り組む。2008年、市民と産官学が連携する研究拠点としてNPO法人ほのぼの研究所を設立、代表理事・所長を務める。主著は、『介護に役立つ共想法』(中央法規出版、2012)。

梶谷真司 Shinji Kajitani
東京大学大学院総合文化研究科 教授

1966年生。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は哲学、比較文化、医学史。最近は「哲学対話」のプロジェクトを推進。主な著作は『シュミッツ現象学の根本問題』(京都大学学術出版会)、「集合心性と異他性――民俗世界の現象学」(『雰囲気と集合心性』京都大学学術出版会に所収)など。

片桐恵子 Keiko Katagiri
神戸大学大学院人間発達環境学研究科 准教授

東京大学文学部社会心理学科卒業。同大学院にて2006年博士号取得。 大学卒業後、日本火災海上保険(株)入社後、日本興亜福祉財団社会老年学研究所研究員を経て2013年より現職。近著に『退職シニアと社会参加』(東京大学出版会)。

後藤純 Jun Goto
東京大学高齢社会総合研究機構 特任講師

1979年群馬県生まれ。2010年、東京大学高齢社会総合研究機構特任研究員、2015年より現職。博士(工学)。専門は、比較都市計画・まちづくり、ジェロントロジー(総合老年学)。在宅医療を含む地域包括ケアシステムの構築や、被災地における復興まちづくりなど、超高齢社会を見据えた分野横断型共同研究に取り組む。

後藤智香子 Chikako Goto
東京大学 特任助教

2007年、東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻修士課程修了。2011年、同専攻博士課程修了・工学博士。柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)ディレクターを経て、現職。専門は、住環境まちづくり、市民主体のまちづくり、コミュニティ・デザイン、都市計画など。共著に『日本の街を美しくする』(学芸出版社)、『まちづくり百科事典』(丸善)など。

孫大輔 Daisuke Son
東京大学大学院医学系研究科医学教育国際研究センター 講師

2000年東京大学医学部卒。腎臓内科医を経て、2008年より家庭医(総合診療医)に転向。2012年より現職。日本プライマリ・ケア連合学会認定家庭医療専門医。医学博士・看護学博士。 現在、大学にて学生教育と研究に携わる傍ら、家庭医としての勤務を続けている。また2010年より、市民と医療者の対話と学びの場「みんくるカフェ」を主宰している。

中山和弘 Kazuhiro Nakayama
聖路加国際大学 教授

東京大学大学院医学系研究科博士課程(保健学専攻)修了。専門 保健医療社会学、看護情報学。主な著書は、『健康と医療の社会学』(共著)、『健康観の転換-新しい健康理論の展開-』(共著)、『生活・労働・環境問題 《保健社会学II》』(共著)、『患者中心の意思決定支援―納得して決めるためのケア』(編著)、『市民のための健康情報学入門』(編著)など。

成瀬友梨 Yuri Naruse
建築家、東京大学 助教

2007年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 博士課程単位取得退学。同年、成瀬・猪熊建築設計事務所を共同設立。2010年より東京大学助教。地域・ライフスタイル・コミュニケーションという観点から建築を考え、シェアをキーワードに設計を行う。住宅はもちろんのこと、シェアハウス・コワーキングスペース・福祉施設などを多く手がける。代表作に「FabCafe Tokyo」「柏の葉オープンイノベーションラボ(KOIL)」など。

成瀬・猪熊建築設計事務所:http://www.narukuma.com

水村容子 Hiroko Mizumura
東洋大学ライフデザイン学部人間環境デザイン学科 教授

日本女子大学家政学部住居学科卒業。同大大学院人間生活学研究科生活環境学修了。在学中、スウェーデン政府給費生により王立工科大学客員研究員。日本女子大学、千葉大学、早稲田大学の非常勤講師を経て、現職。博士(学術)。近著に、『山あいの小さなむらの未来-山古志を生きる人々-』(共著・博進社)、『スウェーデン「住み続ける」社会のデザイン』(単著・彰国社)など。

山内祐平 Yuhei Yamauchi
東京大学大学院情報学環 教授

東京大学大学院情報学環教授。大阪大学助手、茨城大学助教授を経て、2014年より現職。研究テーマは「学習環境のデザイン」。情報から知恵を生み出す学習環境について、実践的なプロジェクトを行いながら研究を進めている。著書に「デジタル教材の教育学」(編著、東京大学出版会)など。

園部友里恵 Yurie Sonobe
東京大学大学院情報学環 特任研究員

1988年、三重県生まれ。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了、博士課程満期退学。2015年4月より現職。専門は、高齢者学習論、演劇教育、インプロ(即興演劇)。インプロを活用した高齢者の学習について研究・実践をおこなうほか、インプロ団体「即興実験学校」ではインプロのワークショップファシリテーター/講師をつとめ、舞台にも立つ。

個人HP:http://yuriesonobe.com